神職の不思議な習慣?
先日、氏子の方からご質問頂いた、一般的には不思議に思われるかもしれない、神職の習慣を紹介します。
家や建物で履物を脱ぐ際、一般的には脱いだ靴のつま先側を、玄関扉の方(外)へ向け揃えるのがマナーとなっている様ですが、神職は拝殿に昇殿する際、履物のつま先側を建物内へ向けて脱ぎます。
時折、親切な氏子の方が履物尾を履き易い様にと、その脱いだ履物のつま先側を外側へと向きを変えて、整えて頂く事があるのですが、先日も祭典が始まる前に整えて頂いていたようでした。
祭典が終わり神職達が退出する際、履物の向きを元に戻して、拝殿の方に向いて雪駄を履く姿を見られて、不思議に思われ、ご質問なされたようです。
何故わざわざ履きにくい向きに戻して履く行動をとるかというと、これは、神職が拝殿から退出する際、おしりを神様の方に向けて退出しない様に、わざと一般的な履物の脱ぎ方とは違った向きにしているのです。
もちろん、神職であっても一般の建物の場合は、つま先側を玄関の方へ向けて揃えます。
二つ目は、朝早い時に神職と出会っても軽く会釈してくる程度だったのに、しばらくたって再度出会うと、普通に挨拶して、まるで別人の様だとおっしゃる方がおられました。
これは、神職が一日の最初に挨拶するのは神様であり、その後、日常の生活がはじまると考えられているからです。もちろん、朝の拝礼前に人と出会った時、挨拶をしないのは失礼なので、軽く会釈程度をしますが、本格的な挨拶は朝の拝礼が終わった後にします。
静かに会釈を交わした神職が、急に明るく話しかけたら驚かれるのも無理はありませんね。
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